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車載情報機器向けに実用性に優れた組込みマルチOSソリューションを提供

高速起動、強固なドメイン保護、コア負荷分散をR-Car M2上に実現

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2013年9月27日
株式会社日立超LSIシステムズ

車載情報機器向けに実用性に優れた組込みマルチOSソリューションを提供
高速起動、強固なドメイン保護、コア負荷分散をR-Car M2上に実現

  株式会社日立超LSIシステムズ(本社:東京都立川市、取締役社長:菊地 明、以下、日立超LSI)は、マルチOSソリューションの新シリーズ「リアルタイム・オーガナイザV(RTO/V)」を、ルネサス エレクトロニクス株式会社製 車載情報機器向けSoC(*1)「R-Car M2」(ARM Cortex-A15マルチコア)に向けて提供します。β版(*2)のリリースを2013年12月に、製品化を2014年4月に予定しています。

  近年、組込み機器の高性能・高機能化にともない、消費電力を抑えつつ、高いパフォーマンスの実現要求に応えるため、マルチコア・プロセッサの採用が主流になりつつあります。これに対し、ハードウェアが持つ複数のコアを効率的に活用しながら、安定動作を確保し、高いリアルタイム性と高機能なユーザ・インターフェース を実現することが課題となっています。

  リアルタイム・オーガナイザは、マルチコアのそれぞれのコア上で、リアルタイムOSであるT-Kernelと、汎用OSであるLinuxとを同時に実行し、OS間の通信・排他制御・デバイス共有を実現する組込みマルチOSソリューションです。リアルタイム・オーガナイザにより、ユーザーは、リアルタイムOSの持つリアルタイム性能・安定性と、汎用OSの持つネットワークやユーザーインターフェースなどの高度な機能を、ひとつの組込みシステムで同時に利用することができます。また、リアルタイムOSの起動の速さを活かし、システム全体の起動時間を飛躍的に短縮できます。たとえば車載情報機器において、瞬時に(*3)カメラアプリケーションを起動することが可能です。

  これらに加え、新シリーズ「リアルタイム・オーガナイザV(RTO/V)」では、マルチコア・プロセッサの仮想化支援機能を活用し、より強固なドメイン保護機能とコア負荷分散機能を組込みシステムに提供します。ドメイン保護機能は、マルチOSの情報系と制御系の処理を互いに干渉することなく安全に実行する機能であり、コア負荷分散機能は、OS間で作業負荷に応じてコアの処理占有率を決められる機能です。これにより、R-Car M2のパフォーマンスを最大限に活かし、信頼性と実用性の高い車載情報機器を実現できます。また、ハードウェアの過度な仮想化を行わず、ハードウェアの直接の制御も可能であることから、従来のハイパーバイザ(*4)では難しかった高いリアルタイム性能を実現します。

  日立超LSIは、プロフェッショナルサービス(*5)により、ご使用になるハードウェア環境への「リアルタイム・オーガナイザV(RTO/V)」のポーティングのほか、デバイスドライバやリアルタイム・アプリケーションの受託開発に対応し、組込みマルチOSシステムのトータルソリューションを提供していきます。

R-Car M2向けリアルタイム・オーガナイザによるマルチOSシステム構成図
R-Car M2向けリアルタイム・オーガナイザによるマルチOSシステム構成図

*1
SoC: System on Chip
*2
β版: 製品化の前に性能や機能、利便性などを評価いただくサンプル出荷品
*3
瞬時に: Linux単独起動時と比較した場合、1/10以下の起動時間
*4
ハイパーバイザ: マルチコア・プロセッサの仮想化機能を利用し、複数の異なるOSを並列に実行可能にするソフトウェア
*5
プロフェッショナルサービス: 日立超LSIが提供する、製品導入前のリアルタイム・オーガナイザのポーティングおよびデバイスドライバ等を含む開発

商標注記

T-Kernelは、コンピュータの仕様に対する名称であり、特定の商品を指すものではありません。
Linuxは、Linus Torvalds氏の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
ARMはARM Limitedの登録商標です。また、CortexはARM Limitedの商標です。

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