OpenTKは、IoTの時代に向け、組込み機器用リアルタイムOS であるT-Kernel 2.0を中核にミドルウェア(TCP/IPプロトコルスタック)やボード・サポート・パッケージ(以下、BSP)を統合したT-Kernel 2.0オープンソース・パッケージです。またトロンフォーラムが公開するオープンソースのリアルタイムOSであるT-Kernel 2.0に対して、最新のArmプロセッサへの移植や各種の機能拡張を行っています。
T-Kernel 2.0をベースにに以下の機能を拡張しています
T-Kernel 2.0で動作するオープンソースのTCP/IPプロトコルスタックを提供します。
「OpenTK」をすぐに実行できるBSPを提供します。以下のボードに対応します。
OpenTK種類 | BSP対応ボード | ボードメーカー | 対応CPU |
---|---|---|---|
OpenTK for Arm Cortex-A | Renesas RZ/G1E Starter Kit | ルネサス エレクトロニクス | RZ/G1E(Arm Cortex- A7コア) |
OpenTK for Arm Cortex-R | Renesas Starter Kit+ for RZ/T1 | ルネサス エレクトロニクス | RZ/T1(Arm Cortex-R4コア) |
BSPの構成は以下の通りです。
図: BSPの概要
OpenTKは、IARシステムズ社製の統合開発環境 IAR Embedded Workbench® for Arm(EWARM)に 対応しています。 EWARMは、コンパイラ、アセンブラ、リンカ、デバッガが一つに統合された 開発環境です。
T-Kernel2.0及び「 OpenTK 」の比較表を以下に示します。
表: T-Kernel2.0及び「OpenTK」の比較表 (○:対応、-:非対応)
T-Kernel2.0 (トロンフォーラムから公開の リファレンスコード) |
OpenTK for Arm Cortex-A | OpenTK for Arm Cortex-R | ||
---|---|---|---|---|
対応プロセッサ | Arm11 | Armv7-A (Cortex-A7,A8,A9,A15) |
Armv7-R (Cortex-R4) |
|
拡 張 機 能 |
メモリ保護 | − | ○ | ○ |
多重割込み管理 | − | ○ | ○ | |
割込み専用スタック対応 | − | ○ | ○ | |
システムタイマ ティックレス化 |
− | ○(*3) | − | |
OS管理外割込み | − | ○(*4) | ○ | |
T-Monitor不要の セルフブート |
− | ○ | ○ | |
FPU属性タスク対応 | − | ○ | ○ | |
デバッグ用のタスク 稼働率測定機能 |
− | ○ | ○ | |
ライセンス | T-License2.1 ロイヤリティ・フリー |
T-License2.1 ロイヤリティ・フリー |
T-License2.1 ロイヤリティ・フリー |
|
開発環境 (コンパイラ) | GCC |
|
IAR Embedded Workbench for Arm |
|
付属TCP/IP プロトコルスタック |
T-Kernel 2.0 Extention(T2EX) | T2EXのTCP/IPネットワーク機能をもとに、ギガビット・イーサネットの高速通信にも使用できるようにチューニング (Ethernetドライバが別途必要) |
||
付属BSP | なし |
|
Renesas Starter Kit+ for RZ/T1用BSP (UART、GPIOドライバ付属) |
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